認知症と共に生きる佐藤さんから皆さんへ
佐藤雅彦さんは50歳で認知症と診断され、現在65歳、埼玉県にあるグループホームで暮らしています。
先日もテレビに出演されていましたので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
そんな佐藤さんが、私たちに伝えたいことを書いてくれました。
芙蓉園内に掲示していましたが、反響が大きかったので、こちらにも掲載いたします。
今日は認知症になっても困らないための準備について振り返ります。
1 身辺整理
・余分なものは捨てる。
・預貯金など、財産目録を作っておく。
・保険関係の書類をまとめておく。
・本当に好きな本だけ残して、後は捨てる。
・飲んでる薬、かかりつけの医療機関を記録しておく。
2 暇になるのでやるべきことを見つけておく
・本が読めなくなるので 絵本、写真集を準備する。
・私の場合は、臨書美術で絵を描くこと。
・好きなCD 少なくまとめておく。
・好きな音楽をスマホまたはタブレットに録音しておく。
3 習得しておくべき技術
・文字が書けなくなるので ipadで記録する技術。
・予定が分からなくなるので、インターネット上のスケジュールアプリの使い方の習得。例えばGoogleカレンダー。
・指定された時刻に指定された駅に着くために、経路案内ソフト使い方の習得。例えば「駅探」
4 将来の希望
・将来のどんな施設に入りたいのか、立地条件、料理の内容。
・終末期医療の希望 例えば「延命治療はしない」
・葬儀の希望 例えば身内だけで行う。
5 生活を便利にする工夫
・乗り換え案内アプリで経路と到着時間を調べて、電車になったら、タイマーを設定して所要時間で降りる。途中駅を気にしなくても良い。
・人の名前がわからなくなるので、知人リストを作る。
・ものをなくすので 必需品は1箇所にまとめておく。
・自己紹介のための自己紹介文、自分史を用意している。
• 前日に明日の予定をGoogleカレンダーで確認して、アラームを設定して、ラインのリマインくんに予定内容を入力する。
6 これから生きていくための心構え
・認知症になっても不便であるが不幸でない。
・失った機能を嘆くのではなく、残された機能に感謝して生きる。
・毎日生かされていることに感謝して生きる。
・取り越し苦労はしない。問題が起こったら解決策を考える。
・未来は明るいと信じる。どんな状況でも希望を捨てない。
・世の中なるようにしかならないので、楽天的に考える。
・試練には必ず脱出の道があるので安心にて生きる。
・できないことは、できないと割り切り、人の力を借りて賢く生きる。
佐藤さんはご自身でホームページも持っていますので、ご興味のある方はこちらもご覧ください。
佐藤雅彦公式ホームページ - sato-masahiko1 ページ! (sato-masahiko.com)